くろすぐり Black Berry 

フィリピン一の大都会であるマカティには車の規制があり、ナンバープレートの末尾によって市街に入れない曜日が決まっている。

そんなわけでうちのチームの子は週に一日、車の使えない日を家から働く日にしている。ラッシュアワーになれば数キロの移動に30分以上かかるし、大雨でも降ろうものならすぐ立ち往生。交通渋滞はかなりの経済損失だ。

そんな交通事情もあり、家から働くことが奨励されている当オフィスではいかに通信環境を整備するかが当然鍵になる。毎月出張があり、そんな中でも夜の電話会議だの、急ぎの承認を必要とされる課長職以上は便利通信機器を使わせてもらえる。

BlackBerry、電子メールもメッセンジャーもショートメールも電話も使える。パソコンを立ち上げなくてもメールチェックできるのはとても便利。最悪パソコンが壊れても、バックアップ代わりにもなる。様々な不便はあるけれども、中には日本で経験のない利便性を手にすることもある。

ちなみに、フランスでは政府が閣僚に対してBlackBerryの使用を禁止しているそうな。何でもBlackBerryから送信された電子メールがイギリスやアメリカのサーバを通じて送信されるため、機密情報が流出するのを危惧してとのこと。フランスは自由主義陣営で英米に近いと思いきや、根底では信用はしていないのだろうか。しかし最近のITは複雑すぎてわからない。Windowsに何かMicrosoftの監視ウェアを仕込まれていたら情報は筒抜けだ。欧米人の思考からして、既にそのような活用をしていないとも言い切れない。