Dubai Wild Wadi

こんなところ随分久しぶりだ。小さい頃は近所の水上公園によく行ったことを思い出した。流れるプールがあって、夏と言えどずっと水に入っていると体が冷える。そんな時に食べる日清カップヌードルが大層御馳走に感じられた。


ここは時速80km/hに達するというウォータースライダーが売り物。そんなにスピードが出るのか眉唾物だったが、体感としては確かにそれぐらい出ていた。変な叫び声も出た。ウォータースライダーなのに一瞬体が浮いた。相当怖い。ジェットコースターなど絶叫ライドは世の中数多しと言えど、水着一丁というここまで無防備状態で体験する絶叫アトラクションは少なかろう。このウォーターパークにはほかにも波のプールや浮き輪で滑るウォータースライダー、ボディーボード体験プールなどいろいろある。

ところで、このプールパークは出来た時は相当衝撃的だったのじゃないかと思う。ドバイはサウジやイエメンなどの保守的なイスラムの国に囲まれているわけで、それらの国では女性は髪を隠し、国によっては顔や目まで隠している。当然女性の裸なんて御法度なわけだ。まだまだ都市部はともかく地方では家父長制で財力がなければ長男でもない限り嫁をもらうことも難しい。簡単に言うと童貞で一生を終わる人も多い。実態は知らんが自分の家畜をマスターベーションに使うなんて話も聞く。

アムステルダムバンコクに行くなんて言おうものなら、訝しがられるかもしれないが、ドバイに行くと言えばイスラム教徒にはまだ聞えが良いのではなかろうか。中には童貞でまだ見ぬ夢の世界を求めて、宿泊は安宿にしながらも貯めたお金を片手に握り締め、ワイルドワディに向かう若者も意外と多いかもしれない。

流石にアラブのねえちゃんは上下重武装のままだったりするが、欧米アジアのねえちゃんが際どいTバックやビキニでうろついているのである。ウォータースライダーには、水圧で水着が取れることもあるが免責だと注意書きが張られているのである。途中、乳首が透けているねえちゃんと通路ですれ違った。それはいかんだろと仰天しながら顔を見ると、目があった後、彼女はニヤリと笑みを浮かべた。確信的犯行か。そんな世界なわけだ。エロ本を初めて見る小学生男子の衝撃の比ではない。ここでは小学生ではなく性的に抑圧された立派な成人男性であり、エロ本ではなく動く実物である。

たまに望遠気味のレンズの装着された一眼レフを持ち歩いている水着のアラブ男もおるのだが、小生の見るところ、あれは変態だ。ここでしか許されない水着ねえちゃんをパパラッチしているに違いない。あとでむふふと楽しむに違いない。あんなカメラを持っていては水に入れないし、盗難が怖くてプールサイドに置いてプールに入る事だってできないのだから。

こんな想像話を嫁にしながら、ウォータースライダーを写真に撮ろうとカメラを出したら、あんたも同じ変態だと糾弾された。