日本の銀行への送金

Bank of Philippines Islandの口座から日本の銀行口座に送金しないといけない。何せ仮にBPIが倒産した場合の預金保護枠は日本よりはるかに低い。大金があるというだけでリスクだ。アロヨ大統領が任期の延長を可能にする法案を可決しようとし、良識ある市民がデモを行おうとしている昨今。そのうちクーデターが起きて外国人口座差し押さえなんて事態にならぬとは言い切れまい。

使う予定の無い金は送っておくに限る。また、給料がペソ払いであるため、ペソで預金して為替差損が出てもつまらぬ。

最初の半年に溜めたペソは対円レートが2.48円だったのだがその後、1.98円程度まで下がってしまったのでBPI口座残高は円ベースで20%も下がってしまったことにある。貯金が20%も勝手に目減りしてしまったのだから溜まらない。この半年分はリゾートにでも行って使い切るに限る。そのほかは定期的に円に換金して送金しておくようにしないといけない。

BPIの支店に出向かないといけないのだが、運が悪いとかなり待たされる。一つの案件に3,4人が群がっていてあまりテキパキとしているようには見えない。

幸い、送金自体は比較的簡単に出来る。BPI口座と送金先口座、それに送金先銀行のSWIFTコードという銀行識別コードさえあれば、あとは用紙に書き込むだけで送金できる。固定手数料800ペソと変動手数料が送金額の0.15%かかる。

手続きの間、やたらと銀行員のお姉さんが話しかけてくる。「あなた日本人?」送金する金額がフィリピンの賃金相場からすれば大金なので疑いをもったのかと少し緊張する。「わたし日本語が勉強したいの」「日本語とタガログ語どちらが難しい?」と続けざまに質問してくる。「フィリピンで働いているの?」「どこに住んでいるの?」「会社が家賃払ってくれるの?」まあ、ここまではいい。

しかし流石に「あなた○○会社に勤めてるのね?」「○○会社は△△&◇◇の略なのねー!知らなかった」と、ここまで個人情報に踏み込んでくると苦笑い。彼女の手元のモニターには勤め先も記載された身元照会が映し出されているので彼女が知ることは仕方が無いのだが、まわりに人がいる場で読み上げなくとも。「フィリピンは好き?」などと質問が続くので、単に親しみで話しかけてくれているだけのようなのだが、日本ではありえないわな。こんな「ゆるさ」と田舎のおばちゃんのような親しみやすさがフィリピンの魅力。


さすがにショットガンを携帯した警備員が数名いるので写真を撮ることが憚られた。