新しい運転手

SSSの書類を持ってこいといったのに前のドライバーは連絡してこず。6か月分のSSSを払うというのに。例の揉めた挙句無職になった無様を再度さらしたくはないというチンケな自尊心だろうか。前の前の運転手もそうであった。

金銭を廻って随分と揉めるくせに、いざ自分の体面の問題となると金は二の次になる。金より自尊心と聞くと高尚に聞こえるが、その体面や自尊心が下らない意地なのだから始末が悪い。

自分が嫁だったら、娘や生まれてくる子供を二の次に体面にこだわって路頭に迷う旦那など払い下げだ。感情に流されて猪突猛進に突っ走る悪癖がある。記憶力も才識もあるだけに勿体無い。

この日、7月中旬に日本に帰国する駐在員の運転手を面接させてもらった。なんと女性。養子縁組した7歳の娘がいるという。若干緊張した面持ちだったが人の良さそうな女性。レズビアンのようである。こちらでいうトムボーイというやつか。こちらとしてはどうでもいいが。

借金も勤怠もなく数年問題なく勤めていたということ。なんとなく女性のほうが欲をかかず堅実に働いてくれるような気もする。嫁さんも、雰囲気の良い人で安心したとのこと。まずは2ヶ月働いてもらおう。彼女のほうでもまず働かせてもらって気に入らない部分は直していくので指摘してくれとのこと。非常に好感が持てる。

結局、もっと人の良さそうな運転手が前よりも安く好条件で見つかった。前の運転手は揉めた挙句、職を失っただけか。心配が残るがこれ以上は面倒は見れない。