援助物資

会社の友人が来比した。フィリピン人男性に玉の輿で嫁ぐ友人の結婚式に参列する為だと言う。フィリピン人女性が玉の輿で日本人男性に嫁ぐ例は枚挙に暇が無いが珍しい例かもしれぬ。

毎度の事でいろいろと貴重なものを持ってきてくれた。日本米、書籍、お菓子など。気安く色々と頼めるのはとても有難い。

30年生きてきて何故か去年から茶道というものに興味を持って日本人会の茶道教室に通い始めた。七面倒くさくて、大衆が立ち寄れぬほど複雑に作り上げた作法の楼閣で権威付けしている印象を持つ反面、なにやら日本的な価値観や美意識を学べそうな期待もある。しかしどうにも判らぬことだらけ。教室では茶の心や目的なんてものは話してくれないし、割稽古を繰り返すのみである。茶道の作法は無駄なものが一切無いと度々聞くが、どこをどうもって無駄が無いのかは全く話してはくれない。勝手に体得せよとのことなのか。何はともあれ自分の手を動かしてみれば少しは感じ取れるものがあるかも知れぬと思い、茶道の簡単な作法を図解した本を持ってきてもらった。写真で手順を示してある。

茶道の心は所詮書籍から学ぶことはできぬものなのかもしれんが、形式よりも意図や考え方を学びたい。裏千家に忌み嫌われているとも聞く宮尾登美子の小説「松風の家」を文庫で上下巻買ってきてもらった。明治以降のその日の食事代にも事欠くほどの窮乏振りから立て直すまでの経緯を描いた作で今広がっている裏千家茶道の成立背景を知るのに参考になるそうな。

茶道って何なのだろうな。