学年2位

仕事を終え車に乗ると、後部座席から奇妙な音がする。サラサラサラという波の音を擬した木筒の玩具のような音だ。振り向くと、そこにあったのはフラフープ。

なんでも運転手さんの7歳になる娘さんが学年で2位の好成績を挙げたという。何人中2位であるかはわからない。科目は科学、算数、英語の三科合計だそうだ。

そこでそのお祝いのプレゼントなのだそうだ。娘の希望は自転車なのだが、それは値が張って手が届かないのでフラフープにしたそうだ。確かに自転車は高い上にフィリピンの道路事情を考えるとあまり外を自転車で走られては心配だとのこともある。

できれば何かささやかなものを自分からもあげたいと思っていたところ、嫁さんが既にプレゼントを買っていた。どうやら嬉しくて日中にも嫁さんに話していたらしい。

運転手さんを家に帰した後、感謝のテキストメッセージが届いた。娘が大層喜んでいると。嫁さんにプレゼントの中身がなんだったのかを聞くと、キティちゃんの文具だという。自分では思いつかなかっただろうな。7歳の女の子にはそういうものが一番嬉しいらしい。

そういえば、会社には昨年度の公認会計士試験のフィリピン全国の成績上位者が発表されており、弊社の内部監査組織の社員が1位、2位、5位を占めていた。ちなみに合格者数は圧倒的にフィリピン大学のディリマン校が多い。3人とも入社前に受けた試験なので、優秀な彼らを採用していたということも、彼らに内部監査部門を選ばせたということもなかなかすごいことではなかろうか。

自分に照らすと、勉強なんてものは久しくしていないとわが身を恥じる。勉強せねばならないことはいろいろあるのだが。少しは彼らを見習わんとな。