選挙大詰め

呪いたくなるフィリピンの愚衆選挙。

大統領選挙を10日に控えて盛り上がる選挙活動のせいで大渋滞。それにしてもなぜ大統領だけでなく副大統領、上院議員、下院議員まで同時に選挙するのか。誰が何に立候補しているのかわけがわからなくなってくる。混乱を大きくするだけであるし、民衆の注意は大統領候補ほどに上下院議員には向かわない。まともに有権者の審判を仰ぐべく、大統領、副大統領選だけに絞り込むべきではないのかね。

四方八方から立候補者の替え歌応援歌が鳴り響く。街頭演説があるわけでもなく只管内容のない騒音を垂れ流すのみ。後ろを振り向くと違う候補者の街宣車に追われている。悪夢のようだ。

警官でもない誰かが街宣車の一群を通そうと道を塞いでしまっているので狭い道は大混雑。平日で家路に急ぐ者、仕事がある者、事情は様々だろう。日本から遊びに来た従兄弟を連れてアニラオからタガイタイに移動したい我等とてこんなところで足止めを食らっているわけにはいかない。そんな中、街宣車はあえてトロトロとゆっくり走るものだから、殺気立ってくる。

不正蓄財で追放された候補者の癖に
元大統領の母の名を借り、上院議員として大した成果も出していない癖に
不正資金疑惑や大統領との裏取引が取り沙汰されている癖に

相互の支持者達がお互いに対して不信感を抱き、ブラックプロパガンダが飛び交う選挙。やれ、誰某は重度の鬱病暦があるだの言われている一方で、自分が当選しなかったら選挙で不正が行われた証だから革命を起こすなんて間抜けなことを言っている黄色い勘違い候補者もいる。街中をゴミまみれにしながら市民生活を麻痺させながら行っている選挙だから非支持候補者に対して怒りがこみ上げてくるのも無理はない。実際に選挙がらみのいざこざで既に○○人も死んでいるらしい。

ああ、もう皆 落選してしまえ。しかしそうなるとまた選挙活動が始まるのか。

ううむ。居候外国人の身で他所様の大事な国政選挙に文句を言える筋合いはないのだけれども。早く終われ。