転職を真剣に考える

6ヶ月を過ぎてからあまり訓練をしなくなった。遊び相手をする時間も減り勝ちになっていて申し訳ない。マンゴーは我等が思っている以上に賢い犬かもしれない。ただ時に従うことを良しとしないだけで。私たちの表情を見ており、明らかに粗相をして反応を覗っている節がある。きちんと人間社会への適応の仕方を教えて上げられればもっと満足させられるのではないだろうか。

マンゴーが何の役にも立たないと頭から決め付けているのではないだろうか。犬だからと。

牧羊犬や狩猟犬は賢い。いや、もともと賢いが人間の役に立つことを高度にこなせるというべきか。
数匹の群れで連携して獲物を追い立て、飼い主の前に獲物を追い込む。討たれた獲物を回収する。マンゴーの犬種であるカニッシュも水鳥狩猟犬である。マンゴーのポテンシャルを活かせていないとは考えられないだろうか。

忙しい合間に仕方なく遊ぶ相手をしてやっているという態度は伝わっていやしないだろうか。自分が役に立っていると感じたい。褒められたい。マンゴーとてそう思っていないとなんで言い切れようか。マンゴーに何かをしてもらって感謝するようなことを考え出して、マンゴーに教える必要があるのではないか。マンゴーにも充実感、達成感を味わってお互いに感謝できるようにすべきなのではないだろうか。

現代社会で狩猟犬の能力を活かすことなんてできるのだろうか。大きな難題である。しかし愛玩犬なんてものは職業じゃない。真剣にマンゴーの転職を考えねば。