Shutter Island

評価☆☆☆
今まで自分の中で、監督Martin Scorseseと俳優Leonardo DiCaprioのコンビは鬼門だった。世の中の評価は知らないが、アビエーターやギャングオブニューヨークなど冒頭は雰囲気があってよいけれども後半に近づくにつれ支離滅裂になっていく駄作を数々生み出してきた。監督がマーティンスコセッシだと知っていたら観なかったであろう映画だ。

残念ながら誰もが全て完璧ではなく、人間それぞれ大小の欠陥を抱えているのかもしれない。精神であったり脳機能であることもある。先天的な理由でなくともPSDTやトラウマなどで心を病むことは誰にでも起こり得ることでもある。もし自分の脳の自己認識能力に問題を抱えているとしたら。。。そんな話だ。

最後まで話の展開が読めなかった。ジャックニコルソン主演の「カッコーの巣の上に」で描かれるように、ロボトミーが真っ当な医療と目された時代があった事実を思い出しながら、その時代を背景にした国家の陰謀か、相方も共謀者か、と展開を追っていったが、予想外の展開だった。そして現実を受け止める主人公を観客として受け止めようとした矢先にその期待を裏切る結末。

どう認識するか次第の世界、感覚、人生。儚いようにも思えてくる。

うむ。秀作だ。あの監督と俳優のコンビだとは未だに信じられない。