タイ寺院

9年ぶりにタイを訪れた。昔と変わらずにピカピカと輝いていた。もっと金ピカでアクの強い印象だったがどうして、様々な色合いの塔が立ち並び、それらの色使いも爽やかだったりする。古びた遺跡も良いが、絶えまなくメンテナンスされて華麗な王宮というのも悪くない。

ワットポーでは絵師が窓の戸に描かれた絵を修復していた。黄色い線で下絵も無く描いていく。絶えず広大な寺院の絵を修復しているのだろう。だから古い箇所と新しい箇所が継ぎ接ぎのようにチグハグすることがないのだろう。

タイの妙にツルツルとした仏像の尊顔はあまり好みではないものが多いが、ワットポーの涅槃物の尊顔は好きだ。より好みなのはスコータイやアンコールワットの古い寺院の御尊顔のほうか。そしてタイのユニークなのは獅子やガルーダなどの鳥獣の少しバロックな造形。線が細く、尖っていて鋭さがある。

タイは強烈なタイらしい個性と様式があっていつ訪れても魅力的だ。