契約終了

過失があって日が経たないうちに話すべきことは話さないといけないと思い、月曜日に英語の通じる運転手の奥さんと話したいと言っていたところ、奥さんを今日急遽連れてきてくれた。小さな可愛らしい娘連れ。

まず、早朝の空港送迎に来なかったことや、飛行機に乗り遅れそうになったこと、それが仕事にどれだけ重要な問題かを説明した。これは理解してくれたようだ。完全に過失を認めているようで、奥さんはこちらの最終判断に任せると言ってきた。

友人に聞いて回ったところ、英語が話せて無断欠勤や遅刻が無くて月6000Phpから8000Phpだということなので、既に3回遅刻をしたことと英語が通じないことを踏まえて次の選択をしてもらった。

  • クリスマスボーナスは払わない。試用期間が終わった本契約前なので義務も無い。
  • 大きなプラケース一杯のクリスマスバスケット支給。
  • 月額8000Phpの日&水曜の週休二日制
  • 1日9時間勤務、超過は時給50Phpの残業代。
  • 遅刻厳禁。次回あれば即解雇。
  • 携帯電話を買い与える。

もしくは

  • 1カ月分を受け取って契約終了。

ずいぶんと市場相場からしたらぬるい条件だとは思うが良しとした。奥さんとかなり真剣な話をしている間、運転手さんは娘と遊んでいる。事の重大さがわかっているのかは不明。

奥さんが運転手に説明したのだが、運転手はどこまで事の重大さを理解しているのか。前の仕事を続けていたらクリスマスボーナスをもらえていた云々と言い始める。さすがに奥さんが、仕事を辞めたのはあなたの判断だからそれを言っても仕方が無いと諌める始末。小生からしたら、それはあくまで条件を満たして働いてから言うべきことで試用期間中にクビに該当するミスをしでかしておきながら言ってくるのはおかしい。

タガログ語で奥さんと運転手の間でやりとりがなされ、彼が選んだのは契約を終了しても良いからクリスマスの1カ月分を受取ることだった。1カ月分をもらってその後職をなくすほうが懸命だとは思えない。お金が無いといっていたから尚更だ。しかしもうそこは問うまい。

その後、ドライバーが見つかるまでまだ働いても良いと言ってきたけれどもそれは怖いから辞めた。辞めるとわかっている相手に200万円もする車を預ける気にはなれない。

話をつけた後に、最後にひっかかっていた事を検証してみた。どうもガソリンがなくなるのが早すぎるという疑問。4,5日でガソリンがなくなったと言われた日以降、毎日の走行距離と勤務時間をメモするようにしてもらっていた。12月分を計算してみると3000Phpで86Lほどのガソリンを入れている。走行距離は340km。燃費としては3.9km/L。やはり燃費が悪すぎる。大型バンだと言っても、トヨタの車がリッター10KMも走らないというのは納得がいかない。試しに泊りがけでスービックまで往復した日の記録を調べてみた。殆ど一緒に行動しているので最も信頼できる区間記録である。36Lで340kmを走っている。燃費は街中を走行したこと、6人乗っていたことを含めても9.5km/Lは出ている。ガソリンが抜かれているかもしれないという疑惑はむしろ数字の上からは深まってしまった。

WEBを調べると同モデルの燃費は高速道で16km/L、街中で12km/Lとある。マニラが渋滞が多いことを考慮しても、やはりスービック往復と普段で倍も燃費に差が出るのはおかしい。会社に送迎して暇な間にガソリンを抜いて換金している可能性も無きにしもあらずだ。

2ヶ月で3度の遅刻はやはり受け入れがたいし、ガソリンの燃費の悪さへの疑問も消えない。他の人を探すのが良いかもしれない。あとは恨みを買わないように円滑に事を済ますことである。家や会社、行動範囲を知られているので恨みを買って待ち伏せでもされたりするのが一番怖い。そこで「It's your decision not to continue with my condetion. Anyway, thank you for safe driving over last few months. Wish u luck and take care of ur family」とテキストを打って送った。
すると「Thanks also a lot sir. i have no problem for ur condition.im telling u the truth sir my problem is my 13month.bcoz i need money very much for my kids only christmas that i can give them a hapiness.by the way sir thanks again especialy ur gifts.my kids are very happy when they saw it.god bless2.」と長文メールの返事が来た。お金がそこまで必要ならクリスマスの1ヶ月分に固執してその後の給料を棒に振るのが論理的だとは思わない。彼に8000Php以上の仕事が簡単にみつかるとも思えない。しかしそれは彼の下した決断だから致し方ない。これなら恨みは残らなかろう。

さあ、気分を入れ替えてドライバーを探そう。