ミッドタウンホテル

チェックインするとなんともカビ臭い部屋に通された。シーツも擦り切れて少し湿り気がある。部屋全体が匂う。食事をして帰ってくると、「ごきげんようおひさしぶり」が枕の上で挨拶しておる。略して「ごきぶり」。部屋の臭さに納得が行く。嫁に注意をすると、途端に絶叫して廊下に逃げた。仕方なくフロントを呼び、部屋を換えてもらうようお願いした。

しばらくして従業員がゴキジェットを手に携えて現れた。さほど驚いた様子も無くテキパキとゴキジェットを持ってきたところを見るに、頻繁にあるのかもしれない。枕の上の「ごきげんようおひさしぶり」めを絨毯の上に払い落とし、即座に靴で踏み潰した。ごきぶりが磨り潰された絨毯の上をもう裸足で歩くことは出来ない。さらにベッドの下にゴキジェットを勢い良く噴射する。思わず「I can’t sleep here. No way」と声にしてしまった。部屋を移るべく荷物をまとめようとすると、チャックの開いた鞄の中をもう一匹の「ごきげんようおひさしぶり」が這っている。さすがにこれは癇に障る。鞄の中を再度改め、従業員に問うた。「I’m not gonna pay for this!」

別室に移してくれたが、同じ階の5メートルほど離れただけの客室。しかもドアの下には1センチ程の隙間があるのでゴキブリが自由に入って来れる。なかなか気が気ではない。

日本の旅行雑誌「るるぶ」には随分と綺麗な写真が載っていた、オスメニャサークルに面した立地抜群の豪華ホテルなどと書かれている。地球の歩き方にはセブ随一のモダンホテルと評されていた。なんとも適当なものだ。日本から貴重なバケーションを過ごしに来た旅行者は随分とがっかりしてしまうことだろう。実は今回、友人が今年度版るるぶを持ってきており2年前のるるぶと比べることが出来たのだが使われている写真も殆ど同じままだった。変わっているのは表紙と数店ぐらい。漸次掲載する情報を改定する必要がある。

昼に食べたRadyaHotelのレストランでは注文時にMangoShakeもセットメニューに入るのか確認してから注文したのに別途請求された。たかが115Phpなのだが、いい加減な接客対応を野放しにもしたくもないので請求書から抜いてくれと頼むと、ウェイトレス、ウェイター、フロアマネージャーと何度も話を聞きに来る始末。終いには5人がざわざわと取り囲む。

クレーム三昧で疲れた。クレームをするのは疲れるし落ち込むのだよ。

Cebu Midtown Hotel
Fuente Osmeña
Cebu City, Philippines
http://www.cebumidtownhotel.net/