Caruso Italian

やはりあるところにはある。フィリピンで食べた中で断トツに美味しいイタリアン。CIBOはカジュアルなイタリアンとしては使い出があるのだがフォーマルなイタリアンとしてはやはりCarusoに軍配が上がる。特別な日用のレストラン。

照明を抑えた店内は本格ビストロのようで雰囲気がとても良い。幅広く取られたカウンターにはピザ用釜が見え、厨房も整頓されている。ここは多少ドレスアップしてくるべき店のようだ。ウェイターウェイトレスが非常にきびきびと働いていたのも非常に好感が持てる。間違ってもメニューの中身を聞かれる度に聞きに戻るようなアルバイトではなく、プロ意識の感じられる蝶ネクタイを締めた身なりのきちんとしたウェイターが揃う。

嫁さんらはマニラホテルのシャンパンルームにランチを食べに行ったそうだが、料理を置く際に皿で他の皿をコンコンとぶつけて、どけろと催促したらしい。全く持って論外である。残念ながらハコの立派さに胡坐を掻いて、客を持成そう、楽しんでもらおうという精神にかける店も多い。Carusoはそれらとは一線を画す店のようだ。

味の方はというと、美味しいイタリアンの多い日本でもなかなか出会えない高水準の薄手のピザ。表現の仕様が無い。使っているチーズも糸を引くほど蕩けており美味しい。非常に径が大きいのだが、飽きないようハーフハーフにしてくれる。

スパゲティーはパスタに好みが分かれるかもしれないがソースが美味しい。アスパラガスのクリームリゾットも重たすぎず熱々で、もう満腹で入らないと思いながらも食べ切れてしまった。

期待したティラミスもマスカルポーネをふんだんに使い、クリーム感も強く、かつ重過ぎることもなく。こんなことを言っては失礼だがフィリピンにいることを忘れる高水準。次回は是非大人数で来て、肉料理や魚料理のメインディッシュもあれこれ頼んでみたい。パルマハムを頼んでいる人が多かった。これも名物なのだろう。

値段は味とサービスに応じてかなり高級。パスタやリゾットなどどれも一品500〜600Php。メインディッシュは700〜900Php。デザートは300Php前後。しかし日本でこの味をこの値段で求められるかと考えると、納得が行くのである。

日本人家族もちらほら。イタリアン好きの日本人のリピーターが多いのも美味しいイタリアンのひとつの指標だろう。お祝いや特別の日に来るべきレストランを見つけることが出来た。家から近いのも嬉しい。
63(02)8952451
210N Garcia Street Bel-Air Village, 1200 Makati, Metro Manila,
www.restaurantcaruso.com