Madridの鉄道駅


パリやロンドンの18,19世紀の鉄道駅舎と似た雰囲気の巨大な建造物。鉄という新素材が広い窓を可能にし、アールデコが創出された時代。この時代が最も鉄を装飾的に用いたように思う。
現在、アトーチャ駅の古い建物は巨大な熱帯植物園となっている。芭蕉扇、椰子や羊歯などの熱帯の植物が中央でこんもりと生い茂る。そして一番手前には大きな浅い池があり、無数の亀が蠢いている。少しでも水面に顔を出せるところには亀が鈴なりになっており、手頃な場所にいれば日光浴をすべく亀が他の亀の上に這い上がる。至る所に親亀小亀の構図。時間つぶしに亀を眺めている人も多い。



日本でもどうせ公共事業に多大な支出をするのなら、このように歴史的建造物として末永く愛されるようなまともなものを作って欲しい。取り壊す他に道が無いような無数の箱物公共事業建築を見ると悲しくなるばかりだ。