Arcos De La Frontela

白壁の家が連なるAndaluciaの村への交通の便は思いのほか悪かった。Sevillaからの直行便バスが8時にあるという話だったのだが、いざターミナルに行ってみると乗車券売り場は開いておらず。来るはずの便を見つけることができず目的地近くのJerez De La Frontera行きのバスへ飛び乗って乗り継ぐことにした。

Sevillaから1時間、さらにJerezから30分ほどバスを乗り継ぎ、昼前には到着する。断崖の岩山の上にこんもりと盛られたような街である。街の歴史は古く、大聖堂や教会は14,15世紀のものらしい。崖ぎりぎりまで迫り出した家は住んでいて怖くないものかと驚く。よく見れば岩肌も亀裂が所々入っており、この地域は多雨ではないため侵食は少ないのだろうがそれでも崩壊しないとは言い切れまい。その利便性を無視した童話のような景観に子供心が擽られる。

                  
旧市街は道が狭くどこも一方通行。目的地が見えていてもいつまでも道がそちらに繋がらない。そんな迷路を楽しむ。街を歩いていると壁を白く塗りなおしている人と時折出くわす。住民の継続的な努力でこの白家の景観は守られているのか。白い壁と青い突き抜けるような空はまるで内陸の、崖の上のギリシャ


王城と教会に面した広場には展望台がある。そこからの素晴らしい眺望を眺めに多くの人が立ち寄る。

Carmonaに比べると断崖絶壁の上にあるため眺めに高さがある。Carmonaの馬や羊や兎までも視認できる牧歌的な雰囲気は無い。その代り迫力のある丘の眺めと目の前を飛び交う鳩や燕を眺めて楽しむことができる。いづれにしろ一時間もすれば街の主要部を回り切れてしまうような小さな街だ。