2度目の正直

2回目の失敗は許されない。5時に起き、6時のバスに乗って空港に向かった。飛行機を乗り逃した後にワイキキに戻るバスと運転手が同じ人だった。運転手さんも小生らを覚えていた。ハワイに2泊3日で旅行しに来た気の狂った弾丸旅行に興じる忙しない日本人だと思われたかも知れぬ。

出発2時間半前だというのにチェックインカウンターには長蛇の列がジグザグと伸びていた。ほぼ全員フィリピン人。そして皆背丈ほどに積みあがった段ボール箱や大きなスーツケースを持ってきている。

フィリピン航空だけは言葉は悪いがいつも避難民の行列のような状態である。間違っても旅行者の荷物ではなく引越しする人の荷物に近い。あからさまに生活必需品の入った大きなダンボールを何箱もカートで押している。そして荷物が常に大量なのでチェックインは遅々として進まないのが常である。

フィリピン航空の乗客の列に加わっただけでもうフィリピンに戻ってきたかのような気になれる。おそらくHolyWeekでハワイの親戚の家でも訪ねたのだろう。そしてフィリピンでは手に入らない日用雑貨などをしこたま持ち帰ろうとしているに違いない。ハワイ航路がエコノミーでも一人32kgまでで容積制限が無いと言うのはフィリピン航空がフィリピン人を取り込むための最強の武器かもしれない。そしてその分、座席設備は貧相で値段設定も他社よりも低い。いつもフィリピン航空には文句ばかり言っているが、最大顧客のニーズを最大限に取り入れている実に賢い会社なのかもしれない。そういえばフィリピン航空の所有者は華僑であったか。勉強になる。