鰹節

我が家で9人ほど在比日本人を招いてたこ焼パーティーを開いた。

日本から帰国したばかりとあって、伊豆で買ったニューサマー酒、箱根梅酒、アラスカサーモンのジャーキー、烏賊軟骨など入手困難な美味なるものを皆で楽しんだ。女中さんにシニガンとアドボを作ってもらったのだが、これまた非常に好評であった。お客さんもクッキーや練羊羹、ワイン、サラダなどを持ち寄ってくださった。

11月に遊びに来てくれた友人から鰹節と桐箱の鰹節削器を頂戴していたので、たこ焼に載せるべく初めて削ってみることにした。水で湿らせたほうが薄くシュルシュルと削れるらしいのだが、乾いたままでも問題なく削れる。

削った瞬間に豊満な香が部屋に漂う。誰かが「鰹節って本当に鰹でできているって初めて実感できたわー」なんてことを言っていた。小生としては鰹節を削ることがこんなに簡単だとは思わなかった。しかも香りが段違いである。

実家でもパックに入った既に削られた鰹節を使っていた。削り器で削ったことなど無かったように思う。鰹節を削ることがこんなに簡単であることがわかった今、パックの鰹節で得られる利便性が如何ほどなのか疑問に思う。肝心な香りがこれほどまでに損なわれていながら、パックの鰹節を使う意味がどれだけあるのやら。しかも削るのは楽しい。

ううむ。我が家ではこれからは自ら削るようにしたい。問題は塊の鰹が昨今では入手しにくいことだろうか。