抑止力。

ナポレオンフィッシュの碧色のように鮮やかに発色する海の色を見て思う。

フィリピンという言葉をまたどこかの国で聞いたとき、マニラの無秩序や貧困格差、政治家の汚職振りを思い浮かべるのだろうが、それと同じくしてフィリピンにはこの景色もあることを思い出すのだろうな。この素晴らしい景観のある国だと思えば全否定的な印象は持ちようがない。

敬意を表する対象をお互いの自然環境や文化に見出すこと。
願わくばその国の誰かと感情の通った人間関係があること。
友人関係でも恋人関係でも師弟関係でも何でも良い。

そうすればその国やその国の人を十把一絡げに憎んだり蔑むこともなくなるのではないか。率直な話をすると、小生は日本を出ることなく育ったとしたらほぼ確実に韓国や米国を嫌悪するようになっていたように思う。しかしデジカルビの美味さや宣徳宮の風情や友人の顔を思い浮かべれば韓国や韓国人を嫌いになることは無い。米国にいる友人の顔を思い出すと米国も憎めなくなる。

留学なり貧乏旅行なりで世界を旅することが諍いへの抑止力になるのではないかと思った。大抵の国家間の摩擦は隣国と起きる。多少の金銭的ゆとりがあるのなら何かを言う前に隣国ぐらいは訪れたほうが良い。