琥珀再び

リトアニアラトビア琥珀は樹種:パイナス・スッシニフェラという松科針葉樹の樹液と目されており古第三紀新世後期 約4,000万年前まで遡ると言う。

古くからバルト海沿岸の琥珀は珍重され、AmberRootと呼ばれる絹の道ならぬ琥珀の道と呼ばれる貿易路すら存在した。琥珀は遠く運ばれ、ツタンカーメンの装身具の琥珀バルト海産であることが確認されているそうだ。

ところで琥珀バルト海に針葉樹がある限り今もゆっくりと生産され続けているわけで、突如樹液が琥珀になるわけではない。まだ固化していない硬い樹液状態のものも数多く存在し、それらはコーパルと呼ばれる。

小生が買った蜜蜂入りの蜂蜜色の琥珀は、人造ではなさそうだがどうやら厳密には琥珀ではなくコーパルのようだ。それでもバルト海沿岸産の琥珀が4000万年前まで遡れるのに対し、コーパルも100万年やそこらは遡れるそうである。4000万年前といえば新第三期か。100万年前といえば我等が祖先の原人やら新人類が野山を歩いていた頃である。この蜂はまさか遠いご先祖様を見ていやしないかね。

琥珀売りの青年。10メートルほど先には母親が店を構えていた。