Sonya's Garden

宿泊棟は日帰り客とは異なる場所にあった。木の扉をくぐり、密度の高いイングリッシュガーデンを抜けていく。


内装はフィリピンテイストを基調にしながらもこれでもかと云うほどに徹底的に「甘い」。ハーバル、フローラル、レース、ヴィクトリアン、夢見る乙女が思い描くような少女漫画風な世界が広がる。三十路男の勝手な印象だが。


夜は無数に置かれたモロッコランプが庭や通路を彩り豊かに照らす。静かに照らされた草木も美しい。客室の横には大きな木が植わっており、そこには夜、蛍が集まり、白い鋭い光を放つ。渓流沿いにいる緑味を帯びた蛍光色の蛍しか知らなかった。Secret Gardenと謳うその雰囲気もなんとなくわかる。

女性従業員はとても朗らかで、きびきびと対応してくれる。食事の御代わりをタイミングよく出してくれたり、蛍の止まる木を案内してくれたり、気持ちよく働いているのがこちらにも伝わってくる。やはり疲弊した従業員では寛ぎのもてなしはできないと再認識。

宿泊棟は14棟あるらしい。しかし夕朝食以外で他の客とは滅多に遭遇しないほど広々としている。

台風の影響で停電しており、自家発電機が電気に使われてしまっていたので水を汲むポンプが止っていた。直してくれるようお願いしたのだが、それを待つ間に三人とも明け方まで寝入ってしまった。何故か五つもベッドがあるのに一つのベッドに二枚も布団を重ねて三人が猫鍋状態。タガイタイは高原なので気温が低い。暑いとだらりとして人と距離を置きたくなる。しかし反対に寒いと心細くなり、人の傍に寄りたくなるからなのかも。

朝夕の食事がついて一人3400PHP。ドライバールームは一泊朝夕食事込みで1000PHP。どうやらドライバーの部屋も一番安い客室が転用されているだけのようで快適そうだ。非常にコストパフォーマンスが高い。ここは再度泊まりに来たい。今回はFennelという部屋だったが次はThimeに泊まってみたい。それにしても部屋の名前までハーブの名前とは只管甘い。

Sonya's Garden
Barangay Buck Estate, Alfonso, Cavite, Philippines (near the vicinity of Tagaytay City, Philippines)
For reservations: call or text +63-9175329097 or +63-9175335140
Email: info@sonyasgarden.com