Mango Tree@The Farm

樹齢300年のマンゴーの大樹がある。

石畳が敷かれており、巨木から削り出したベンチと苔むした噴水が囲む真ん中に聳え立つ。御神木のような神秘的な雰囲気が醸し出されている。先生は一番のスピリチュアルスポットだと言っていた。この大樹の下でヨガをするのも良いな。

巨樹の周囲の設えが苔愛好家には堪らない。細かく鮮やかな苔が一面を覆っていて遺跡さながらな風情だ。枝から垂れ下がるエアプランツがさらに神秘的な雰囲気を煽る。石組みも曲線を多用していて美しい。

ようわからんが、こういう苔むした空間には胸がワクワクとする。静謐で潤いがあり、澄んでいる。花など咲かなくて良い。艶やかな緑の絨毯さえあれば。


苔を自由に育てられるようになりたい。陽を好む苔、日陰を好む苔、必要な湿度の量云々。最近、壁を緑化する為の気泡性の壁材があるらしいが、そういうのを活用して苔に一面が覆われた庭の壁を作りたい。

考えてみたら苔とは面白い植物で、土を必要としない。京都の寺院は砂の上なんかに苔が生えていたりするし、雨ざらしの石像の凸凹にしっかりと活着する。雨量と適切な湿度や陽射しがあれば無機物の上に育つ。他の観葉植物のように嵩を気にする必要の無い緑のテクスチャーだとも言える。もっと表現方法の手段となっても良いのでは無いだろうか。簡単に言えば、もっといろいろな造形を苔で覆えないかということだ。

こんな庭があって毎朝ヨガや座禅をして体を覚ます生活なんて素敵だろうな。作るか。作ってしまうか。私財を投じて。