夕陽

バルト三国は既に北欧と呼んでも良いのではなかろうか。日が沈むのが21時半頃であり、随分と日が長い。

19時ごろに仕事を終えても太陽はまだ高く、空は突き抜けるように青い。おかげで街を散策する余裕がある。しかし残念ながら観光地の旧市街といえ、20時も過ぎると店が閉まり始めてしまう。こんなに外は明るいのにもう店を閉めてしまうのかと恨めしく思うが、これも陽が沈んで外が真っ暗だったら思わないことだろう。

黄昏時というのか、斜めに陽が差し込む日没前の淡い時間帯も低緯度の国より長いように思う。そんな時間に街を歩くのもなかなか良いもの。

就寝時までに陽が沈んで暮れてさえいれば生活には一切支障が無い。夏の日が長いというのも悪くない。長い冬を抜けたならばその開放感は尚更だろう。北の国は四季の草木の移ろいだけでなく昼夜にもメリハリがあるのだな。