レンブラントホテル

いちいち泊まった全てのホテルのことなど書くつもりはない。しかしたまに書かずにはいられないホテルというのもあるもので。

ブカレストのテラスカフェとパリを髣髴とさせる優美な建物がまだ残る一角のほぼ中心にこのホテル「Rembrandt」はある。ちなみに真横にあるカフェの名前は「Van Gough」である。さては同一経営か。

一番価格の高いダブルの部屋なのだが、なんとも広い。天井高も3〜3.5メートルはあるのではないか。20畳はあろうかという広さ。壁も床も明るい色調の木目で、ソファーは琥珀色の革張りのセット。ランプはステンドグラスのシェードを持ったもので、ナチュラルカラーで統一された部屋の中でアクセントとなる唯一鮮やかなもの。

ベッドもダブルとはいえベッドの規格はキングサイズだと思われる。そのベッドが小さく見えるぐらい部屋が広い。リネンも新しく上質で、羽毛のブランケットは軽く丁度良かった。


バスタブも新しく、シャワーの水流も強い。水も綺麗で臭いもしない。部屋に冷蔵庫こそなかったものの、無料のWiFiからテレビ、冷暖房と一通り揃っている。特に欧州は物価が高いので部屋に無料の飲料水と湯沸し器や紅茶が置かれていると有難い。

両開きの窓を開けば眼下にはテラス、前には青い空と銅版の屋根。ここは夜の1時近くになっても観光客がテラスにまだ多く、暗くなっても安心して歩ける街区である。

これでダブルで2人分の朝食込みで85ユーロ。シェラトンだのマリオットだのに泊まれば会社割引レートでさえ130ユーロはする。それがこの立地と設備の良さで85ユーロとはなんともお得だ。

受付のお姉さんの接客もしっかりとしていて気持ちのよいものだった。