三方向

上司の方針に対し、そのやり方よりもこうした方がいいのではないかと意見して通らぬことはある。しかし経営判断に必ずしも常に正解はない。権限を与えられた地位の者が自分の方針を押し通してもそれはかまわない。自分の思うようにやりたければ、そうできる地位まで上がって来いという話なのだろう。上司に対してだろうと比較的意見してもかまわないという企業文化の中で時折忘れる当たり前のこと。

自分ならばこうしたい。ああしたい。そういうビジョンがあるならば上を目指すべきなのだろう。ひとつのアサインメントにつき2年から3年を費やし、事業分析、収益管理、経理、原価管理、内部統制や税務など幅広い仕事を経験してゼネラリストとしての経営者をひたすら目指していく。そういう道がある。待遇の上昇や達成そのものが目的化して上を目指している人もいるかもしれない。

もうひとつはひとつの分野で専門性を磨き、永年課長も良しとして居場所を確立していく道。その分野の仕事が好きでたまらないという人もいれば、手に職で長く食べていける需要のある分野だからという打算で選ぶ人もいる。これも悪いわけではけしてない。しかし経理や内部統制、税務など多くは誰もが親しみと興味を持てる分野ではない。

ああしたいというビジョンや出世したいという動機、この分野で勝負するという専門性を見つけられる人以外には今勤めている巨大企業には居場所は無いと言ってしまってもいいのではないだろうか。さっさと外に出たほうがいい。3つの道のどこに行きたいかを如何に早く悟るか。遅れるほど身動きは取れなくなり機会損失は増大する。


3Dテレビ。こんなん売れるのかね。